【第23回】 謎のエコツアー③ バンブーラフティング
本当にエキサイティングなツアーの2日目の宿泊場所。隙間なくしっかりとした建物なので
昨日とは、うって変わって、ゆっくり休めそうだ。
夕食は昨日と同じでガイドが食料を調達して、夕食を作っている。このガイドの料理は、
本当においしい。
今思えば、現地で、食料を調達して、その場で作る。究極の地産地消である。エコツーリズム、
グリーンツーズム、等の何とかツーリズムがたくさんあるが、今では日本でも、地産地消、
現地の人との出会い、交流、現地の生活体験が大きな目玉になっている。
そんな意味では、このツアーは、理想的なエコツーリズムではないかと思う。手配をして、
そのように仕組む、現在の日本のエコツーリズムとは違い、素で、やってのける。
これこそが真のツーリズム。「旅」ではないかと思う。
もちろんその頃、僕は、エコツーリズムという言葉は知らなかったし、日本にも
その言葉は、入ってきていなかったと思う。
話は、それたが、食事が終わって、のんびりしていると、どこからともなく、楽しそうな若者の
歌声が聞こえてくる。とても楽しそうな雰囲気である。
現地の人との交流に期待感が募る。そもそも、今まで夜の現地の宴に参加して、
様々な体験をしてきた。
今夜も楽しい楽しい時間をすごせると思って、誘われるのを待つが、一向に誘いに来ない。
結局、その宴には呼んでもらえず、いつのまにか寝てしまった。
こんな夜も時にはある。
さて、次の日。待ちに待ったアクティビティ。これをやるためにこのツアーに参加した。
バンブーラフティングである。要は、竹でできたイカダでの川下り。
よく、映画や童話等で見るイカダの川下り。気分は、トムソーヤである。
さて、バンブーラフティングのスタート地点に行くと、しっかりと組まれた、竹のイカダが用意されていた。現地の人の手づくりイカダである。手荷物はぬれないようにいかだの中央に組んだ竹に吊るした。
いよいよ、川下りがスタート。
ガイドのブンさんが竹ざおで、イカダの前方で、舵を取る仕組みである。
いかだに全員というか2チームに分かれて乗るのだが合計5人がのったらすでに、足元に水が、、、。結局完全に浮いていないのである。イカダ自体が、沈んでいる。約10~20cmくらい沈んでいる。
はじめて乗るイカダが浮いていないというのは、ちょっとした衝撃だった。
そして、下り始めた。全体的に激流はぜんぜんないのだか、今まで乗っていた
ラフティングボートとちがって、竹である。岩に当たるとものすごい衝撃である。
思わず落ちそうになることが何回かあり、ガイドだけでなく、みんな行く方向をみて岩に注意を
しないとこれは、おちるぞ~~って感じだった。
そして、ブンさんにたのんで、少しの間ガイドもやらしてもらった。竹で岩をつついて下っていく。
これは、これでエキサイティングだし、おもしろいな~~と思いました。
なにわともあれ、無事にゴール。本来ならあと1日残っているツアーだったが、飛行機の日程があるため、ここで、帰ることに。3日間一緒だった仲間に別れを告げ、すでに用意されてあった4WDの車に乗ってホテルへ、そして、すぐにバス乗り場につれていってもらい、1人でバンコクへ戻る。
夜行バスの中で寝た。当時の旅の愛読書「ロンリープラネット」によると、タイでホテルに手荷物を預けるとお金を抜かれると書いてあった。ホテルなのにまさか?と思っていたが、お金は自分で持っていたが、バックパックの中に入れてあったウォークマンが何回探してもない! ない!
どう考えてもホテルであづけている間にとられたとしか考えられない。
本当に信じられないことである。
さあ、いよいよ母国日本への帰還である。
帰国の話は、また次回。